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比べちゃ失礼

Tポイント・レディースで優勝しトロフィーを手に笑顔を見せる菊地絵理香
Photo By スポニチ

 【我満晴朗のこう見えても新人類】北海道にゴルフの天才女子中学生がいる…という情報を聞き、羽田から飛行機に乗ったのは14年前の初秋だ。当時は東北高(宮城)3年の宮里藍を筆頭に、10代の有力選手が数多く頭角を現していた時代。そのさらに下の年代にもすごい選手がいるぞ、といった特集記事を執筆するためだった。

 彼女の名は菊地絵理香。ホームコースの「ちとせインターGC」には新千歳空港からタクシーに乗ると15分ほどで着く。早速本人とご両親にあいさつし、まずは練習ラウンドに同行することになった。1番ホールのティーグラウンドにカメラを構え、ドライバーショットの分解写真を撮影する。快音を残す大きなスイングを撮影し、フェアウエー方向に移動しようと思ったら、彼女は表情を全く変えることなく予備のボールを取り出し、再び打ってから歩き出した。

 「えっ?今のはもしかして」「はい、OBの打ち直しです」

 それにしても、あまりに堂々とした態度だったので何が起こったのか分からなかった。想定外のミスを犯しても決して激高せず、平静を保つ能力はゴルフに不可欠。菊地の場合は中学生でその要領を会得していたのだろう。

 練習ラウンドを終えてのインタビューでは独自の練習方法を教えてくれた。北国ゆえ、コースでの実戦は10月まで。冬の間はスイングを固めるため、シャフトに鉛を二重三重に巻き付けた7キロほどの重い7番アイアンをひたすら振り込むという。まるで大リーグ養成ギプスじゃないか。これは元アイスホッケー選手で、ゴルフのインストラクターでもある父・克弥さんのアイデアだとか。

 「まずこの重いクラブを何回も振る。次に通常のクラブを振ると、耳かきみたいに軽く感じますよね?」と克弥さん。「で、そのクラブで打ってみると最初はトップが多い。でも慣れてくるとほれぼれするような高い弾道がでるんですよ!」。なるほど。

 筋力面では発展途上の15歳にとってはつらいメニューかもしれないが、効果はてきめんだった。1メートル56、47キロのきゃしゃな体なのにドライバーの飛距離は平均240ヤード。練習場ではウエッジを左手だけで打ったり、人工芝ではなくラバーに直接ボールを置いてクリーンに打つドリルも見せてくれた。得意なクラブを聞くと「8番アイアンです。自分の思ったところに打てるので」と恥ずかしそうに答えていたのを思い出す。

 進学先の東北高では06年に高校選手権を制するなどアマ界で実績を残し、プロ転向後は15年日本女子オープン2位、そして3月19日のTポイント・レディースではツアー通算3勝目を飾っている。

 取材翌日。帰りの飛行機に乗る前にちとせインターGCでプレーしてみた。菊地がOBを打った1番ではパーをゲットし上々のスタート。「ふふっ、15歳には負けないぜ」と鼻の穴を膨らませたものの、上がってみれば実力通りの3ケタスコアだったっけ。ただのゴルフ好きオヤジなんだから、まあそんなもんか。(専門委員)

 ◆我満 晴朗(がまん・はるお)1962年、東京都生まれ。ジョン・ボンジョビと同い年。64年東京五輪は全く記憶にない。スポニチでは運動部などで夏冬の五輪競技を中心に広く浅く取材し、現在は文化社会部でレジャー面などを担当。たまに将棋の王将戦にも出没し「何の専門ですか?」と尋ねられて答えに窮する。愛車はジオス・コンパクトプロとピナレロ・クアトロ。

[ 2017年3月31日 09:00 ]

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